![]()
吉岡 佐和子 Sawako Yoshioka
「FLYING HIPPO」
「FLYING HIPPO」
今年のはじめ、友人から「泳ぐカバ」を見た話しを聞いて、私はどうしても見たくなりました。短い手足をうんと伸ばして、ポーンポーンと泳ぐカバの姿が毎晩のように浮かんで、そのうちカバの事しか考えられなくなって、他の何を差しおいても、見に行かずにはいられなくなりました。私の心中に沸々と沸き上がるものは、年を追う毎に、漠然としたものから、塊のようなものになっていくように感じています。
審査評 選:飯沢 耕太郎
写真の基本は、驚きと発見と感動。このシリーズにはそんな歓びが溢れ出している。ゆうゆうと泳いでいるカバの映像は、どこか懐かしく「deja-vu」の感覚を引き出してくる。母親の胎内で羊水にぷかぷか浮いている気分というべきだろうか。1枚だけ相当に大きく引き伸ばしたのも成功だった。今回は応募点数が多すぎてかえって焦点がぼけてしまった作品が多かったので、かえって目立ったということもあるだろう。審査において、作品のインスタレーションがいかに大事かということがわかる。吉岡さんの作品は見る者の深層的な記憶を引き出してくれる力がある。スケールの大きなパワフルな写真作家として成長していってほしい。




