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ホーム > 技術のご紹介 > 今のキヤノンを支える技術 > 入力機器のしくみ > デジタルビデオカメラの搭載技術

デジタルビデオカメラの搭載技術

写真とはまた違った高度なデジタルイメージング技術が求められるビデオ映像。キヤノンは高速データ処理、小型化、省電力化を実現した高品質フルHDビデオカメラを送り出しています。

ビデオカメラの映像処理プロセス

ビデオカメラは、被写体の撮像信号をビデオ映像に変換する「カメラ部」と、その映像を記録メディアに記録・再生する「レコーダー部」で構成されています。映像処理の各プロセスに、キヤノン独自の技術が活かされています。

イラスト:ビデオカメラの映像処理プロセス

レンズ 撮像素子 映像エンジン

DIGIC DV III

演算処理能力が格段に向上したビデオカメラ用映像エンジン

デジタルビデオカメラのカメラ部にある最新の画像処理プロセッサーが「DIGIC DV III」です。ビデオ映像の画像処理では、動画特有のノイズ※1、特に暗部と平坦部のノイズの低減が必要です。キヤノンは独自開発の画像処理アルゴリズムでノイズを低減し、鮮やかな色再現性と豊かな階調性をもつ美しい映像記録を可能にしています。
DIGIC DV IIIでは処理能力が格段に向上。フルHD CMOSセンサーに対応し、一段と高画質な動画・静止画の撮影が可能となりました。また、「フェイスキャッチテクノロジー」も搭載し、顔優先AF/AEや顔追尾など人物撮影に適した制御も実現しています。さらに、x.v.Color※2への対応やビデオカメラに重要な低消費電力も達成するなど、ビデオカメラの高機能化・高性能化に貢献しています。
さらに、従来別チップだったカメラ部の制御用マイクロプロセッサーをDIGIC DV IIIに統合して1チップ化。超大規模LSI を実現するキヤノン独自のアーキテクチャーはじめ、各種技術によって演算処理の高速化を実現しています。

写真:映像エンジン DIGIC DV III映像エンジン DIGIC DV III

  • ※1 動画特有のノイズ
    動画は静止画に比べてランダムノイズが目立ちやすく、また暗所撮影など撮影コンディションによってノイズがのりやすい。ビデオカメラのノイズ対策は、スチルカメラとは違うアプローチが必要になる。
  • ※2 x.v.Color
    動画用の色域色空間の国際規格「xvYCC」の呼称。xvYCC従来のsRGBより広い色域色空間に対応しており、準拠製品にはx.v.Colorのマークが付けられる。

HDビデオレンズと手ブレ補正機能・AF機能

高解像度なハイビジョン映像に対応

フルHD対応のビデオカメラでは、レンズの高い解像力が要求されます。キヤノンはレンズにガラス非球面レンズ※3を採用し、その位置と形状の最適化を図り、ハイビジョン撮影に適したレンズ構成に仕上げています。

イラスト:非球面レンズによる焦点の一致非球面レンズによる焦点の一致

また、ビデオ撮影時の手ブレは、ズーム倍率が高くなるほど映像への影響が大きくなりますが、手ブレ対策には低周波から高周波までの幅広いブレを検知して補正する光学式手ブレ補正機能を採用しています。この補正技術は、補正光学系レンズを平行移動させて光軸のブレを補正します。さらに、キヤノンは光軸に対して上下左右に動く「手ブレ補正用シフトレンズ」と、前後に動く「ズーム用レンズ」を一体化した「3次元リアルタイムレンズ機構」を開発。このレンズ機構を搭載した機種では、製品サイズはコンパクトながらも、手ブレ補正性能の維持とワイド化を達成しています。

イラスト:シフト方式手ブレ補正の原理シフト方式手ブレ補正の原理

シフト方式手ブレ補正

イラスト:3次元リアルタイムレンズ機構3次元リアルタイムレンズ機構

ハイビジョン撮影では、わずかなピントずれも目立ちやすいですが、すばやく正確にピントを合わせるため、キヤノンのデジタルビデオカメラには「ハイスピー ドAF(オートフォーカス)機能」が搭載されています。これは、外測AFセンサーで被写体までの距離を演算するとともに、CMOSセンサーより出力された 撮像信号の中からコントラストを検出して、迅速かつ正確にピントを合わせるものです。二つのセンサーにより、すばやく正確なAFを実現しています。

イラスト:ハイスピードAFの概要ハイスピードAFの概要

ハイスピードAF

  • ※3 非球面レンズ
    球面ではない曲面(レンズ径の方向に連続的に曲率を変化させた面)をもつレンズ。球面レンズでは1枚で光を1点にシャープに結像させることが難しいが、非球面レンズでは可能。

フルHD CMOSセンサー

高感度、広ダイナミックレンジ、低ノイズを実現

デジタルビデオカメラ用のCMOSセンサーは、製品の小型化に合わせて小さくする必要があります。しかもハイビジョン映像の美しさを実現するには、フルHDと同じ水平1,920×垂直1,080画素(約207万画素)の読み出し記録に対応するのが理想で、画素は超高密度に実装されなければなりません。
キヤノンは、デジタル一眼レフカメラ用のCMOSセンサー技術を進化させ、フルHD※4ビデオカメラ用CMOSセンサーを開発・生産しています。
キヤノンがプロ用ビデオカメラ向けに開発した高性能センサー「HD CMOS PRO」は、画素数をフルHDに最適な207万画素にすることで、一つひとつの画素面積を大きくし、集光率をアップさせています。さらに、各々の画素に乗っているオンチップマイクロレンズの曲率をアップ。フォトダイオードは面積を増やすことに加えて、電子がたまる深さを深くすることで、集積可能な電荷を増やしています。こうしたことにより、高感度、広ダイナミックレンジ、低ノイズを実現。プロが撮影する映像に迫る高画質な映像表現が可能になっています。

写真:フルHDデジタルビデオカメラ用CMOSセンサーフルHDデジタルビデオカメラ用CMOSセンサー

イラスト:CMOSセンサーの画素サイズの比較CMOSセンサーの画素サイズの比較

イラスト:フォトダイオードの比較フォトダイオードの比較

この「HD CMOS PRO」が新たに搭載された家庭用デジタルビデオカメラでは、暗い場所での撮影でもノイズが少なく、明暗差のある被写体でも暗部から高輝度部まで階調表現の美しい、高画質な映像を撮影できます。
また、CMOSセンサーの特長である高速読み出しと低消費電力の達成に加えて、豊富な色情報をもつ原色フィルターを採用することで、偽色やモアレの少ない豊かな色再現性を実現しています。ノイズについては、センサー側に低照度での低ノイズ特性を発揮する「オンチップノイズ除去回路」を搭載しており、DIGIC DV IIIのノイズ低減を実行する信号処理技術と相まって、高画質な映像を実現しています。

  • ※4 フルHD
    デジタルテレビ放送の映像信号には、アナログテレビと同じ走査線480本の方式(SDTV)と、720本、1,080本の方式(HDTV)がある。このうち、最も解像度の高い1,080本の方式をフルHDと呼び、「HDTV1080i」では、有効画素数が1,920×1,080/フレーム、または、1,440×1,080/フレームである。

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