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開発者が語る「これがキヤノン」 自動化への取り組み part1 やわらかい部品を高精度で組み付ける難しさ

──
皆さんは、トナーカートリッジの製造工程を自動化されたと伺いましたが、そもそも、レーザビームプリンタや複合機のトナーカートリッジは、どんな部品から成り立っているんですか?
町野
プラスチックの成型品、ギア、金属の軸、ドラム、ゴム部品、テープ、シール、スポンジ、シート、バネ、ネジ、それにトナーそのもの。
──
そんなにたくさん!? A4プリンタなら、カートリッジの横幅は25センチ程度ですよね、確か・・。
町野
精密機器ですから。キヤノンの技術力で凝縮してます(笑)。
──
組立にはどんな工程が多いんですか?

町野さん

町野
割合として多いのは、穴に軸を通すとか、部品同士をはめ合わせるとか、そういう工程です。
喜多村
シールやテープなどを貼り付けるというのも多いですね。ネジ締めやギアの歯合わせもあります。
水野
そのほかに、プラスチック部品同士を溶かしてくっつける溶着とか、グリスの塗布。もちろん、トナーの充填もです!
──
その中で最も精度が要求される工程は?
喜多村
「最も」と言われると困りますね‥(苦笑)どの工程も精度はそう甘くないんです。精度が甘いと、画像がきちんと印刷されなかったり、トナーがもれ出たりしますから。
町野
はめ込み式の部品では、両方の部品がはまれば精度が確保されるようになっています。しかし、テープやシートの貼り付けではそうもいきません。決められた位置にピッタリ貼らなくちゃいけないんです。

喜多村さん

──
貼り付ける位置もかなりの精度が必要ということですね。手作業での、いわば“勘やコツ”を数値化して機械にやらせるわけですからね。
町野
そういうことです。製品の設計部門には自動機で作りやすいように設計してもらい、製造現場からは作りにくい所は指摘してもらう必要があります。われわれ生産技術を開発する者だけでは自動化はできません。製品設計、生産技術開発、製造現場の三位一体で長年取り組んできた結果が現在の完全自動組立ラインなんです。

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